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マスターコントロールからのお知らせです。

2019-12-23ニュース

iPaaSがシステム連携の可能性を拡大

  • 企業として管理しているデータの量が非常に膨大であり、また、システムが複数に分かれていたり、管理手法もバラバラといった状況では、自社の全てのデータを適切にコントロールすることは容易ではありません。そのような状況は、弊社製品の導入をご検討いただいているお客様からも良く耳にします。煩雑な業務を改善する為、iPaaS(Integration-Platform-as-a-Service)という技術が世の中には存在しており、データ連携を行う上での課題であったデータの整合性や連携箇所の安定に貢献することが期待されています。

    マスターコントロールはiPaaSの世界的なリーダーであるMuleSoft社との提携を発表し、近日中にも同社製品との連携ソリューションの提供開始を予定しています。MuleSoft社のソリューションは、米国大手金融機関のWells Fargo社や米国大手通信メーカーのVerizon社、コカコーラ社、HSBC社、そして、日本のスポーツシューズメーカーのアシックス社など、全世界で様々な企業に既に採用されており、マスターコントロールのお客様にも、より安定したシステム連携を実現していただければと考えています。

    MuleSoft社のiPaaSは、その信頼性に限らず、非常に柔軟な設計仕様が特徴的であり、弊社製品に限らず、自社で運用している他のシステムとの連携を行う上での統合プラットホームとしてご利用いただけます。

     

    「お客様は既に様々なシステムを運用しており、マスターコントロールとの連携を実現している企業様も多数いらっしゃいます。今回のMuleSoft社とのパートナーシップにより、連携仕様を設計する上での選択肢が広がり、業務やデータ管理の効率化を実現することで、各システムの更なる利便性につながることを期待しています。」

    バリー ミケルソン
    マスターコントロール米国法人
    ソリューション アーキテクト

     

    MuleSoft社のプラットフォームには、ERPやCRM、経理、給与管理、ヘルプデスクなど、マスターコントロール以外にも、様々なシステムに対するコネクターが標準で用意されています。このプラットフォームを通じて、マスターコントロールや他社の様々なソリューションを連携させることにより、そのようなデータを通じて判断する法規制対応や行政対応といった業務の精度の強化につなげることができます。

    また、データ量に対する対応力もiPaaSのPRポイントの一つで、膨大なデータでも効率的に処理することが可能です。

    このような連携を検討する際にセキュリティーも懸念事項となりがちですが、iPaaSは複数システム間におけるデータの受け渡しを支援するような仕組みを取っており、iPaaS自体にはデータが保存されることはありません。

    また、今回のMuleSoft社とはOEMでのパートナーシップとなりますので、マスターコントロールのサポートチームがiPaaSに対するテクニカルサポートの提供を予定しています。

    連携開発手法の強化

    マスターコントロールには、連携などカスタム開発を行う専門のチーム「Services Technology Solutions(STS)」があり、自社のAPIを使用した連携機能の開発やサービスを提供してきました。しかし、カスタムでの連携機能の開発は容易ではなく、連携仕様によっては、膨大な費用と時間もご相談させていただいており、ケースによっては、6-8ヶ月もの開発期間を要することもありました。今回の提携は、このような複雑な開発プロジェクトに対する費用と時間の大幅な削減、そして、よりダイナミックな要件にも今後は対応できることが期待されています。

     

    「マスターコントロールにどのようなデータを取り込まなくてはいけないか、また、その方法についても理解しています。今、求められているのは、その効率性と安定性であり、MuleSoft社のテクノロジーを活用することで、そのような点に対する大幅な改善が期待できます。また、iPaaSは、ただデータを引っ張るのではなく、マスターコントロールからデータを送ることも可能ですので、相互に連動するような連携にも対応しており、複数システム間におけるデータのシンクロを容易に実現できます。」

    バリー ミケルソン
    マスターコントロール米国法人
    ソリューション アーキテクト

     

    また、今回の提携には、連携用のコネクターをテンプレートとして開発する内容も含まれており、マスターコントロールのお客様で利用頻度が高く、連携の要望も多い製品に対して開発していくことを予定しています。このようなコネクターは、そのままご使用いただければ導入スケジュールもスピーディーなものとなり、また、CSV文書の提供も予定しています。開発済のコネクターに対する修正で導入できれば、従来のようにカスタムで開発するよりも大幅な工数削減につながる点も期待されています。

    5つの新しいテンプレート/コネクター

    FBSとのデータ連携
    苦情管理の報告書にERPから抽出した製品情報を連携

    ユーザー情報の連携
    他システムにユーザー情報が存在している場合、その情報をマスターコントロールに取り込むことが可能

    文書データの連携
    合併や買収、部門統合などの発生時、文書データの管理は従来通り、マスターコントロールで行うが、保存されている文書データを他システムでも閲覧できるようエクスポート

    教育データの連携
    マスターコントロール及び他社システムに教育記録が分散している場合、それらのデータのエクスポートが可能になる為、統合管理を実現

    フォーム ランチャー
    CSRシステムから苦情情報を抜き出し、マスターコントロールの苦情報告書を起動、必要に応じて、CAPAへの展開なども可能

    連携の仕様によっては、お客様毎に異なってくる内容もありますが、このようなテンプレート開発と並行で、従来のカスタム開発によるシステム連携も継続して提供予定です。ただ、このようなカスタム開発に関しても、今回のiPaaSの採用は大きなメリットがあり、開発及び導入にかかる時間の大幅な削減につなげることができます。

    システム連携のメリット

    正のデータを活用した枠組み
    あるシステムがデータを作成及び管理をしているということは、そこにあるデータが正となります。そのようなデータを他システムと連携することで、各システムで管理している業務の正確性を向上し、操作ミスなどの間違いを防止することにもつながります。

    アクセスの提供
    データ運用とは、そのデータを使いたい人が常にアクセスできる環境にて、その価値を共有することができます。例え、データとして価値の高いものでも、そのアクセスや検索に膨大な時間を費やしていては、その価値を額面通りに活用できているとは言えません。このように、必要としている人がスピーディーにアクセスできる環境を整えてあげることは、業務の効率性の改善にもつながりますし、外部からの監査や行政による査察対応時にもポジティブなイメージを与えることができます。

    データインテグリティー
    複数システム間におけるデータ移行が不安定や不適切な場合、それは、そのデータインテグリティーにも懸念が広がってしまいます。データをエクセルで作成し、それを加工して運用するといった方法では、間違いが発生する可能性もありますし、そもそもデータが正しく抽出できているのかという点にも注意が必要です。データを直接連携するということは、そのような人為的なミスを削減し、データの提供元と提供先の同期を確実なものとすることができます。

    データの統合
    製品の種類や組織体系が複雑な場合、各分野で独自の業務プロセスや法規制対応方針を策定している場合もあります。このように、バラバラになってしまっているプロセスを統一し、データの統合管理を行うことで、より正確なデータ運用が実現できますし、複数システムにて管理されているデータでも、まとめて分析などを行うことができるようになります。

    データに基づいた判断
    管理しているデータが適切であれば、問題の原因も容易に特定することができます。ある企業では、複数システムからデータを抽出し、Excelにて手作業で集計したデータを経営陣に提出し、その企業に関わる重要な判断が行われていました。しかし、そのデータに誤りがあることを経営陣の一人が発見し、6ヶ月かけて、全データの見直しを行う事態に発展してしまいました。判断はデータに基づいて行われることであり、そのデータに対する運用方針は、判断に影響を与える重要な内容となりますので、慎重な方針策定が必要です。


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