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2019-09-17ニュース
機器履歴簿に影響を与える4つのデジタルトレンド
医療機器業界を形成する4つのトレンドを深く掘り下げてみましょう! ビッグデータ、クラウドコンピューティング、人工知能(AI)、その他の技術が進化し続ける中、医療機器メーカーでは品質及び業務の向上を実現するためにデジタルテクノロジーをどのように、そしてどこに適用すべきかの理解に苦闘が続いています。デジタルテクノロジーは絶え間なく進化しており、医療機器メーカーは自動化の変化を見極めながら、こうした展開に迅速に対応する必要があるのです。
2019年以降は、特に製造記録や機器履歴簿(Device History Record - DHR)の管理に影響を与えるようなテクノロジートレンドの出現が医療機器メーカーでは期待されています。
Trend #1:製造現場でのペーパーレスの取り組み
製造業の管理者層を対象にした最近の調査では、回答者の大多数がペンと紙を使用して重要な製造工程の追跡を行っていると回答しており、50%がスプレッドシートまたは車輪の付いたコンピューターの使用を報告していました。それでも2022年までには、紙ベースのプロセスが62%から21%まで減少することが予測されています。多くの企業がペーパーレス化のメリットを認識し、業務命令として宣言することで、生産プロセスの管理方法及び生産記録の維持方法を再構築するのです。
紙をなくし、電子DHR(eDHR)システムへと移行すると、自動的に必要な生産情報を収集し、その情報をcGMP(現行医薬品適正製造基準)及びその他の要求事項に従って編集し、情報が完全且つ適正なフォーマットであるかをリアルタイムにデータチェックを開始することができるのです。電子DHRシステムは、生産者が入力した全ての情報を正確に追跡し、製品ライフサイクル全体を通じて関係するすべてのステークホルダーがその情報を活用することができます。
Trend #2:技術主導型プロセス改善
上述の管理者層を対象とした同調査において、回答者は業務全体の可視性が成長を支え、テクノロジーと自動化が製造現場に継続的な変革をもたらし、生産のすべての段階で品質改善が実現されることを期待していると述べています。今後、メーカーはテクノロジーを活用して製造及び品質の両方にメリットをもたらすプロセスの改善を加速する方法を検討していくことになるでしょう。
DHRプロセスを自動化することにより、ライフサイエンスメーカーは生産変更を追跡し、品質イベントを特定し、リアルタイムで是正措置を講じる能力を向上させることが可能です。リアルタイムの情報を収集することでボトルネック及び生産の問題点を正確に特定し、品質及びコンプライアンスチェックの結果を評価することができるのです。製造現場からデータにアクセスできることにより、作業効率化を図り、計画外ダウンタイムを減らし、プロセスエンジニアは、不適合、逸脱、是正及び予防措置(CAPA)について、より迅速かつ適切な決定を下すことができます。
Trend #3:より良い意思決定のためのデータの質
製造業務に関する最近の調査では、約47%の組織が競争力を維持するためには、よりデータ主導型になる必要があると回答しています。製造業のリーダー達は、構造化されていない、無秩序且つ不完全なデータの占める割合が大きくなるのと同じ速さで、データの活用により運用コストを削減し、収益を高め、より高い品質を達成するための方法を継続的に模索していくことで、より良い判断を下し、事業を牽引していくことが可能になるのです。
堅牢なデータ分析により、デジタルDHRシステムを導入することは、プロセス、製品及び人に関してより深い理解につながりますので、業務及び製品品質の強化をもたらす、より適切な意思決定が可能になります。非常に多くのソースからデータを収集して翻訳するこの機能により、データの有効性は洗練されたものになります。データ主導型の製造とeDHRツールを組み合わせた製造現場では、製造ライフサイクル全体の可視性の向上、業務の最適化、問題が発生する前の問題への対処、全体的な品質の向上が実現可能になります。
Trend #4:システムとデータソースの統合
LNS Researchによると、エンタープライズ情報システムは、非連携データベースまたはリポジトリにデータを保持することが多く、レポート作成、トレンド分析や解析を困難にしているという調査結果が出ています。品質及び製造の両方におけるデジタルへの転換に関しては、システムとプロセスの統合ネットワークが推奨されます。今後、製造業界ではシステムと部門間で容易に情報を転送できるテクノロジーが求められ、採用されていくでしょう。
DHRプロセスのデジタル化及び自動化は、組織間のエンタープライズシステム、データソース、プロセス及び人との連携を可能にします。こうした生産的な連携を実現することにより、DHRに関連する一般的な問題、例えば、トレーニング記録が記録文書と一致しないことやユーザーと部門間の同期不足などは解決できるでしょう。同期不良から生じる課題は品質と製造の両方にとって深刻な脅威となります。
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