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2019-08-15サービス

クラウド採用を妨げる3つの誤解

  • 近年、革新的な技術的進歩が成し遂げられているにもかかわらず、多くのライフサイエンス企業では、過去に根を下ろし、重要なドキュメントやプロセスの管理をマニュアル或いは一部にのみ電子システムを導入しながら実施しています。ITインフラストラクチャやビジネスモデルを現代化することよりもむしろ、伝統的な紙ベース或いはハイブリッドソリューションに執着することによって企業はクラウドベーステクノロジーの優れたメリットを最大限に活かし切れず、運用コストの肥大化とリスク増大を招いているのです。

    最新技術を採用するか否かを考える際、つまり古いものから新しいものへと移行することを考慮する際には、懸念や誤解といったものが生じます。デジタル化への転換には、長期的なコミットメントとして成功に至るまでの忍耐が必要となるだけではなく、そのコミットメントそのものを決定する際には、よくある誤解を払拭しておくことも必要となるのです。

    クラウドテクノロジーの採用にあたり、長期にわたって存在している障壁の克服を手助けできるよう、なぜデジタルテクノロジーの採用が必要不可欠であるのかについてご説明します。

     

    #1 オンプレミスセキュリティ vs. クラウドセキュリティ

     

    プレミスベース環境では、クラウド環境よりも、より細やかな管理が可能なため、より安全であるという根強い誤解があります。この誤解によって、多くのライフサイエンス企業では、クラウドに移行するよりも、老朽化した技術をベースとしたレガシーシステムの運用が継続されているのです。これは、セキュリティに対する古いアプローチの継続により、軽減しているリスクよりも多くのリスクを生じさせてしまっていることを示しています。管理がイコールセキュリティとなるわけではありません。データをローカルに保存する場合、多くの理由から安全ではない恐れがあります。

    実際、クラウドベースソリューションは、セキュリティにのみフォーカスするエンジニアチームが作成する継続的なアップデートを用いて、増殖し続けるサーバーセキュリティの脅威に対応しています。しかし、オンプレミス環境では、最新状態の維持は、IT担当者の職務の1つにすぎません。企業がITインフラストラクチャやシステムツールに要望を重ねるほどに、より複雑で高コストになっていくのです。

     

    #2 カスタムソフトウェア vs. コンフィギュラブルソフトウェア

     

    もう一つ考慮すべき点は、ソフトウェアのコンフィギュレーションは、ソフトウェアのカスタマイゼーションより、費用を抑えることができるということです。テンプレートやフォームの構築といったソフトウェアのカスタマイズ性を備えているということは、長くソフトウェアの有用性の一つとして見なされています。しかし、カスタマイゼーションは、アップグレードによる懸念から企業を未更新ソフトウェアに縛り付けてもいます。大規模なカスタマイゼーションでは、アップデート、機能の追加、他のサイトへの調整、及びビジネスダイナミクスの変化に素早く適応する能力が制限されてしまう恐れがあります。

    一方で、コンフィギュラブルなCOTS(commercial off-the-shelf)ソフトウェアは、企業固有のニーズに合わせて変更することも可能でありながら、より標準的なモデルに合う自動化且つ合理化された手順を活用することもできます。COTSは、業界や企業に特化した機能ニーズの80%から90%に対応可能であるという認識が、ますます多くの企業に広まっています。加えて、アップグレードはより短時間にてシームレスに実施可能です。これは、ソフトウェアが将来的なリリースとの互換性を有していることから実現されています。

     

    #3 クラウドのバリデーション

     

    ソフトウェアバリデーションは、規制対象企業にとって、プランニング、テストケースの作成、データの収集、レポート作成等を含め、数週間から数ヶ月かけて実施していく、時間とリソースを要する作業となっています。それでも、バリデーションにもクラウドベーステクノロジーのメリットが活かされてきています。バリデーションの壁が大きいがためにクラウドへの移行に踏み切れないとお考えの場合には、もう一度考えてみてください。

    MasterControlのValidation Excellence(Vx)メソドロジー及びツール(VxT)は、クラウドカスタマーが重要な業務プロセス(Critical Business Process, CBP)に集中して、テスト時間の大幅削減、バリデーションの全体的な負担軽減を実現可能にします。クラウドカスタマーはより頻繁なアップグレードが可能となり、バリデーション全体も数日で終えることができます。VxTユーザーであるカスタマーの具体的な例では、全体的なプロジェクトの準備から336時間、労力を要する実際のプロジェクト実施で104時間、シームレスなリスクベースバリデーションでは20時間という大幅な時間の短縮が達成されています。

     

    デジタルテクノロジーとともに進化しないことによるコスト

     

    一見、企業がなぜオンプレミスからクラウドへとテクノロジーのインフラストラクチャを変更することに抵抗を感じるのかは理解可能かと思います。デジタルテクノロジーをそのような新しい方向で受け入れることは、リスキーな投資のように思われるかもしれません。しかし、クラウドベーステクノロジーを拒むことの方が、もっとリスキーなのです。レガシーシステムが非効率性、データサイロ化及びセキュリティの脆弱性を生ずる中、古いテクノロジーによるオンプレミスITインフラストラクチャは、その価値の低下とエージングの一途を辿ります。また、そのような状態を維持すること自体が高コストを招き、企業の競争力を損なう可能性も秘めているのです。

    品質及びコンプライアンスの変化に伴い、テクノロジーの存在は欠かせないものとなり、そして、デジタルトランスフォーメーション:Digital Transformationは「改革」というよりむしろ当たり前となってきています。そのため救命治療となる製品を提供する企業が、最先端を行くことは非常に重要なことです。

     

    デジタルトランスフォーメーション:Digital Transformationと企業に求められているITインフラストラクチャの近代化に関する更なる情報は、新MasterControl brief(概要書):Architechting for Change: Embracing a Platform Approachをダウンロードしてください。

     

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