新着情報

新着情報

マスターコントロールからのお知らせです。

2018-12-17ソフトウェア

MasterControl PDF Publishingに関する情報と裏ワザ Part 3

  • MasterControl PDF Publishingに関する情報と裏ワザPart 3

    David Jensen, Staff Writer

    PDFパブリッシングでみられる一般的な問題に対するトラブルシューティングを習得しましょう。

    前回に引き続き、Part3ではImplementation Technical Account Manager(TAM)であるJeremy Hughesが、一般的なPDFパブリッシングの問題に対するトラブルシューティングと問題の回避に関するテクニックについて検討していきます。

     

    一般的な問題とトラブルシューティング

    適切な構成により、エラーを最小限に抑えることが可能です。しかし、それでもなおエラーは起こり得ると考えられるため、発生した問題に対し何をすべきかを把握しておくことは重要な作業です。「ドキュメントのコンテンツ処理を行う変換プロセスが、最もエラーが生じやすい工程となります。変更キューにおいても若干の問題と遭遇することがありますが、頻度は発行キューほど多くはありません」とJeremyはコメントしています。

     

    最も頻度が高いエラーは「印刷に失敗しました(Failed to Print File)」というエラーであり、これは以下を含む様々な問題が原因として考えられます。

    ・画像サイズと倍率

    ・埋め込み画像とファイル

    ・余白

    ・外部ファイルに対するハイパーリンク

    ・セキュリティ機能付きドキュメント

    ・スキャンドキュメント

    ・ポップアップ

     

    画像サイズと倍率

    ドキュメントに挿入後、手動でサイズ変更した画像は、エラーを引き起こす場合があります。Adlibには、ページが表示される縮小されたサイズではなく、オリジナルの高さと幅が読み込まれます。画像の実際のパラメータが余白から外れている場合、「Failed to Print File(印刷に失敗しました)」というエラーを引き起こします。

    画像エラーのトラブルシューティングとしては、ドキュメント内で画像サイズの確認をします。

     1.ドキュメント内の各グラフィック上で右クリックして、「レイアウトの詳細設定」を選択します。

     2.「サイズ」タブの「倍率(Scale)」を確認します。

      ・倍率は、100パーセントと表示さているはずです。100%以外の倍率が表示されている場合には、グラフィックのサイズがドキュメント内で手動にて変更されていることを示します。

     3.「原型のサイズ(Original Size)」を確認します。

      ・各グラフィックのオリジナルサイズは、0.5インチの余白を使用する場合、7.5インチ×10インチを上回ることはできません。(1インチ=25.4mm)

      ・0.5インチ以上の余白を使用する場合、縦と横の余白サイズを足して、フルページサイズ(8.5×11)を引いてください。

     

    埋め込み画像とファイル

    埋め込み画像エラーは、大部分が直接ドキュメントに付け加えられたMicrosoft VisioとCADファイルから生じます。非常に高額なアプリケーションであるVisioやCADをパブリッシングサーバ上にインストールしておかない限り、Adlibではファイルを発行することができないため、これらのイメージタイプを使用することは難しいでしょう。

    最良の方法としては、サポートされている画像タイプ(例:.pngやjpeg)に変換してから、画像としてファイルをドキュメントに取り込みます。殆どのVisio及びCADアプリケーションでは、Adlibが読み込み可能なファイルタイプで画像を保存できるオプションを提供しているはずです。

     

    余白

    「上述のとおり、各スライドで設定可能なドキュメントの余白は0.5インチ以上となります。この余白サイズは、デフォルトとしてMasterControlで設定されています」とJeremyは述べています。

    Microsoft WordまたはExcelドキュメントで、余白を確認する場合には、以下の手順に従ってください。

     1.メニューバーで、レイアウト(Page Layout)>余白>ユーザー設定の余白(Cusom Margins)を選択します。

     2.すべての余白が0.5インチに設定されていることを確認します。

     

    外部ファイルへのハイパーリンク

    ドキュメントにおいて、ご自身のPCデスクトップ等のローカルアドレスにリンクが張られている場合、Adlibではファイル場所を認識にすることができません。外部ファイルへのパスを挿入することは可能ですが、その場合には、テキストを使用してリンクを挿入します。こうすることでユーザーはブラウザにファイルパスをコピーすることが出来ます。

     

    セキュリティ機能付きドキュメント

    セキュリティ設定が有効化されているWordやExcelドキュメントでは、発行エラーが発生する可能性があります。Wordドキュメント上でセキュリティ設定を確認するには、開発(Developer)タブを開いてください。「開発(Developer)タブは、デフォルトで非表示となっています。タブの有効かについては、社内のIT部門にご確認ください」とJeremyはコメントしています。Microsoftが提供する説明書にアクセスすることもできます(こちらから)。

    開発(Developer)タブを有効化したら、編集の制限(Restrict Edition)を開きます。画面上に「保護の中止(Stop Protection)」ボタンが表示された場合には、ドキュメントのセキュリティ設定がオンになっていますので、事前にセキュリティを解除し、ドキュメントの発行を有効にしてください。理由としては、ドキュメントがパスワードで保護されていてもAdlibではパスワードを認識することができないためです。

    Excelドキュメント上では、以下の方法でセキュリティ設定を確認することができます。まずは校閲(Review)タブ(デフォルトで表示されている)をクリックします。

     ・変更履歴(Changes)画面に「シート保護の解除(Unprotect Sheet)」というボタンが表示されている場合、発行する前にワークシートの保護を解除する必要があります。保護が解除されている状態では、「シートの保護(Protect Sheet)」というボタンが表示されます。

     ・Excel2013では、「ファイル(File)」をクリックして行うこともできます。ドキュメントにセキュリティの保護がかかっている場合、「情報(Info)」セクションにエントリが表示されます。

     ・保護はワークシートレベルで適用されるので、タブごとに確認する必要があります。

    ドキュメント設定を変更した場合には、ファイルをリロードして、発行し直す必要があります。「本番環境(Production Site)へ移動する前にテスト環境(Test Site)にて発行プロセスをテストすることをお勧めします」と、Jeremyは述べています。

     

    セキュリティ機能付きPDFドキュメント

    発行エラーは、セキュリティ保護機能を有するベンダー供給PDFドキュメントでも発生する場合があります。

    PDFドキュメント上では、以下の方法でセキュリティを確認することができます。

     1.Adobe ReaderでPDFドキュメントを開きます。

     2.ファイル>プロパティをクリックします。

     3.セキュリティタブをクリックします。

     4.「文書のセキュリティ」及び「文書に関する制限の概要」セクションを確認します。

       ・「セキュリティ方法」には、「セキュリティなし」と表示されていること。

    「理想としては「文書に関する制限の概要」の全てのオプションが許可されていることが望ましいです。ベンダーから提供されたドキュメントを発行しようとする際に、この問題が浮上するケースが多いです」とJeremyは説明しています。

     

    スキャン文書

    スキャン文書で最も発生頻度が高い問題は、スキャナがPDFファイルを圧縮するという問題です。スキャン文書を発行するには、ドキュメントを開いて、この圧縮を解除する必要があります。また、圧縮の解除にはAdobe Acrobat Proをパブリッシングサーバ上にインスト-ルしておく必要があります。「もう一つのオプションとしては、スキャナの設定によって、圧縮なしで全てのドキュメントを再度スキャンするという方法があります。しかしながら、この方法を教えた人の中で、やりたがった人はいませんでした」とJeremyはコメントしています。

    Adobe Acrobat Pro 9で圧縮を解除する方法は、以下の通りです。

     1.PDFメインファイルを開きます。

     2.メニューバーで、アドバンスト>PDFの最適化>クリーンアップをクリックします。

     3.ドロップダウンメニューで「圧縮解除」に設定を変更します。

     4.OK>保存をクリックします。

     5.MasterControlでインフォカードのメインファイルを新しいPDFに置き換えます。

    Adobe Acrobat Pro Xで、ドキュメントの圧縮を解除する方法は以下の通りです。

     1.PDFメインファイルを開きます。

     2.メニューバーで、ファイル>その他の形式で保存>最適化されたPDFを選択します。

     3.最適化をクリックします。

     4.「オブジェクト圧縮オプション」ドロップダウンメニューで、「圧縮解除」を選択します。

     5.OK>保存の順にクリックします。

     6.インフォカードのメインファイルをMasterControlで新しいPDFに置き換えます。

    注意:Acrobat Pro 9及びX以外のバージョンで圧縮を解除する方法については、オンライン上で確認してください。

     

    ポップアップ

    Adlibとファイルの関係により、「ファイルを取得できませんでした(Failed to Open File)」、または「FMRタイムアウト(FMR Timeout)」エラーがポップアップすることがあります。ポップアップタイプは以下の通りです。

     ・Microsoft Officeセキュリティプロンプト 

     ・ソフトウェア登録プロンプト

     ・Microsoftアップデートメッセージ

     ・エラーポップアップ

     ・ファイルを開く際に、ユーザーインタラクトが要求される他のプロンプト

    ポップアップのトラブルシューティングは以下の通りです。

     1.パブリッシングサービスのアカウントユーザーとして、パブリッシングサーバにログインします。

      *本アカウントでは、ファイルのプロパティを確認することができます。

     2.ドキュメントをパブリッシングサーバへコピーします。

     3.エラーの原因となるような問題の有無を確認するため、サーバ上でドキュメントを開きます。

     4.新しいアプリケーションをインストールする際に表示された登録プロンプトをクリアするためにパブリッシングサーバ上にインストールした新規アプリケーションを開きます。

     

    パブリッシュに関するその他の問題

    アイコンのみ発行されてしまう

    システムがドキュメント全体ではなく文書に含まれるアイコンのみを発行してしまう場合には、アイコンを取り出し、別途MasterControlに取り入れてから、インフォカード上でリンクさせるという方法がオプションの1つとしてあります。この後、添付ファイルとリンクを発行することができます。

     

    上付き文字と下付き文字

    ドキュメントのファイル名またはタイトルに上付き文字または下付き文字が含まれている場合、発行エラーが生じることがあります。添付ファイルにも当てはまります。これらのフォント設定がドキュメント内で使用される場合には、エラーの原因とはならないはずですが、上付き文字及び下付き文字のドキュメントでの使用は、可能な限り回避することを推奨します。

     

    Masters Summitのプレゼンテーションスライドへのアクセスはこちらから。本書でカバーされないPDFパブリッシュエラーについては、MasterControl Enterprise Supportまで、Eメールにてお問い合わせください(support@mastercontrol.com)。

     

    本投稿は、英語の文献を元に翻訳または抄訳及び校正を行っており、本サイトに掲載されている全ての情報や画像の著作権は、当社(マスターコントロール株式会社)に帰属します(他社提供のクレジット表記入り画像等を除く)。コンテンツの再発行及び再配布は、個人利用の場合を除き、当社より許可を得た場合のみ可能です。また、本ブログを含む当社のWebコンテンツを利用することで発生する損害やトラブルについて、当社は一切の責任を負いません。


COPYRIGHT © MasterControl K.K. ALL RIGHTS RESERVED.