BioBridge Global社は現在、マスターコントロールをご利用いただいているお客様で、South Texas Blood & Tissue CenterやQualTex Laboratoriesなどのライフサイエンス業界における施設を統括する非営利団体です。全ての施設が同業界に属してはいますが、各施設の事業内容は大きく異なる為、関連する法規制等に個別に対応するというユニークな要件が存在しています。

Virtual Masters Summit 2020では、BioBridge Global社のV.P. of QualityであるAdrienne Mendoza氏にご参加いただき、マスターコントロールのプラットフォームを活用し、品質に関わる業務を統合したことによる利点について、弊社CEOであるJon Bectstrandとの対話形式で、ご説明いただきました。本項では、品質の合理化による同社の事業への影響を中心に、その内容の一部をご紹介いたします。

様々な法規制対応への挑戦

BioBridge Global社では、臨床検査室や血液・細胞組織提供センターなど、様々な組織を管理している為、法規制対応も各組織で独自の手法を構築しています。

「各組織は、全く異なる法規制の対象となっています。その為、各分野で異なる品質要件を統合管理し、米国及び各国の要件を満たすことができるシステムを採用することが、弊社にとって重要でした。そして、マスターコントロールは、その要件を満たしていました。」

組織全体で品質を統合管理

Mendoza氏は、マスターコントロールを活用し、同社のプロセスをどのようにシンプル且つ統合した管理を実現されたのかという点について、お話いただきました。そして、マスターコントロールを活用し新たな業務プロセスを導入したことで、同社の担当者の方々は、SOP（標準業務手順書）へのアクセスや適用、データのトラッキング等を迷う事なく運用できています。

「マスターコントロールは、全てをシンプルにまとめてくれるので、他の心配をする事なく、業務に集中できています。また、包括的なプロセス管理やスピーディーなスケールアップも可能であり、私たちの抱える様々な課題に対応してくれる優れたツールです。」

マスターコントロールのプラットフォームの導入を通じて同社が得た最大のメリットは、品質イベント間におけるトレーサビリティーであるとMendoza氏は述べています。

「業務プロセスに対する逸脱から手順を変更する必要がある際、逸脱報告や変更管理を開始することが可能で、また、教育やSOPの変更、機器に対するバリデーションなどを包括的に変更管理と関連付けることもできます。」

「最終的には、その変更管理に関わる全ての変更をパッケージとしてまとめることが可能で、その変更に関わる全ての要素を関連付けることができます。そして、それらの情報を活用できることは、監査やレビュー、評価の観点において極めて貴重です。」

品質と製造の連動

BioBridge Global社では、製造記録の電子化が可能なMastetControl Mxも導入することで、さらなる業務プロセスの合理化も実現しました。柔軟性に優れた電子の製造記録は、特定の方法で組織を復元するといった特殊な発注への対応時に効果的でした。

「異なる組織の復元でも、業務プロセスは類似していますが、顧客のニーズに合わせた固有な要素も存在しています。その為、製造記録を迅速に更新したり、製造記録のテンプレートの作成が可能なプラットフォームがあることは、私たちが規模を拡張・拡大し、新たなサービスを提供する上で有益であることを認識しています。」

同社では、マスターコントロールを活用することで、プロセス管理における紙媒体を削減する斬新な方法も見つけました。製造記録を必要としない状況でも、マスターコントロールを使用するユニークな運用方法を構築し、同社でも楽しんでいると、Mendoza氏は述べています。

「よりクリエイティブになる方法を探し出し、ソリューションを私たちの業務に活用していくことを楽しんでいます。」

品質向上に取り組む皆様へ：シンプルであること

最後に、Mendoza氏は、同じように品質分野に取り組む皆様に向けて、「シンプルであること」が重要であるとのメッセージを述べられました。

「自社で起きている様々な課題に対応できるソリューションを探す際、シンプルであることを意識することで、様々なことがより簡単になり、質の高い結果に繋げることができます。」

「プロセスの導入や利用方法、内容の理解などの教育が簡単であれば、質を高めるという目標の実現にも繋がります。そして、自社のミッションの実現にも近づけることができるのです。」

Virtual Masters Forum 2020にて開催された本講演は、下記のリンクよりご覧いただけます。