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2021-04-08コラム

DXでプレシジョン・メディシンのイノベーションを促進

  • ここ数年、ヘルスケアを支えるテクノロジーは急速に進化しており、ライフサイエンス分野のデジタルトランスフォーメーションの推進に貢献しています。2019年時点で、ライフサイエンス企業の約86%が、患者様に対するより良い治療とイノベーションを推進するために、人工知能(AI)を含む新技術を試していると回答しました。また、医療機関の84%も、臨床データを利用したクラウドベースのデジタルヘルスソリューションを少なくとも1つは採用していると回答しています。

    そして、2020年に発生した新型コロナウイルスの感染拡大により、電子化が急速に普及したことから、その重要性を浮き彫りにしました。実際に、マッキンゼー社が各国の経営者を対象に行った調査によると、パンデミックによって、顧客やサプライヤーとのコミュニケーションや、社内業務の電子化が3-4年、前倒しになったと回答しています。また、アクセンチュア社の調査では、2020年中旬の時点で、業界を問わず約73%の企業が、1つ以上のビジネスユニットでAIを試験的に導入または採用したと回答しました。

    特に、プレシジョン・メディシン(高精度医療)の領域では、新たなテクノロジーを活用することで、患者様に合わせた複雑な医薬品や医療機器を迅速かつ低コストで開発・提供することができます。その為、電子化を取り入れることが「医療における標準化と個別化の両方を実現し、運用するための鍵」であるとThe Journal of Precision Medicineは述べています。


    電子化を導入する4つの方法

    プレシジョン・メディシン分野の企業がテクノロジーを活用したアプローチを採用する上で、取り組みを進めるための考慮すべき実用的なアプリケーションがいくつかあります。

    • スモールオートメーション

    デジタル・トランスフォーメーションを推進する際には、小規模でスマートに開始する「スモール・オートメーション」というアプローチを推奨しています。組織全体の大規模なデジタル変革ではなく、特定の分野に対して効果を発揮できる、小規模でスマートな変化を取り入れる方法です。このアプローチは、大規模なIT導入よりも容易であり、柔軟性も高く、コストも低く抑えることができます。

    • インターコネクティビティー

    研究開発や製造、サプライヤー管理、患者ケアなどの重要な分野において、システムと人、データを電子的に連携することで、企業はよりスマートでスピーディーなオペレーションを実現することができます。例えば、プレシジョン・メディシンの場合、クラウドベースのプラットフォームを採用することで、製品やバッチ、エンドユーザーに関連する品質や製造、サプライヤーネットワークをつなぐアプリケーションを提供することができます。

    • 人工知能(AI)、機械学習(ML)

    人工知能や機械学習は、大量のデータを処理することで、新しい化合物や治療法、臨床試験の参加者等を迅速に特定し、新しい治療法の有効性と安全性を予測し、品質課題の再発の抑制や、発生した課題に対する調査にかかる時間を短縮することができます。ガートナー社のレポートでも、人工知能は「ヘルスケアおよびライフサイエンス分野において最も強力で普及している新技術」であると述べており、プレシジョン・メディシンは機械学習の応用分野として非常に有望であると考えられています。


    クラウドテクノロジー

    人工知能や機械学習には、その運用を支える強力なコンピューティングパワーやストレージ、高速ネットワークが必要です。クラウドは、データ管理とアクセスを簡素化しながら拡張性も備えた環境の提供が可能であり、組織内のプラットフォームを統合し、デジタルヘルスケアデータの運用の合理化を実現します。そして、スピーディーな開発や創薬コストの削減に繋げることで、より良い医療の普及に貢献することができます。

    医療技術や製薬企業は、世界的な健康危機に対して迅速に対処しニューノーマルに備えたように、プレシジョン・メディシンにも、個々のニーズに合わせ、イノベーションに満ちたヘルスケアを実現する為、企業はデジタルトランスフォーメーションの取り組みを加速させることになると考えています。


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